シンガポールの自然保護活動家
シンガポールにある多くの自然保護区は、独学の自然主義者であり、情熱ほとばしる自然保護活動家であり、ベテランエコツアーガイドでもあるスバラジ・ラジャスタイのようなごく少数の人々の努力の賜物です。この35年ほどの間にわたって、スバラジは、シンガポールでとても大事にされているエコシステムを保護する運動に陰で黙々と取り組んできました。1988年、スバラジほか3人がスンガイ・ブロー保護のための提案書を起草しました。スンガイ・ブローはシンガポール北西部にあるマングローブの森です。政府による再開発が予定されていました。4人の粘り強さのおかげで、6年の後、スンガイ・ブロー湿地は自然公園を名乗るようになりました。1992年、スバラジはさらに、調査チームの一員としてローワー・ピアース貯水池に広がる123.8ヘクタールの森林の保護に取り組みます。
「自然探求に費やす人生を5回生きたとしても、まだ学ぶことがたくさんあるはずです」と、スバラジは言います。スバラジが熱帯雨林に心を奪われたのは18歳の時、ブキ・ティマ自然保護区を訪れている最中でした。都市景観と見えないエコシステムが混在するシンガポールで、スバラジは過剰な都市化と闘い続けています。「シンガポールでは、5つ星ホテルを出たら20分で熱帯雨林です。」 シンガポールはアジアの玄関口であると考えるスバラジは、「シンガポールは自然への入口」であるとも考えています。
環境保護運動に支えられたハイキングコースやキャンプ場など、自然を愛する者の目が捉えるシンガポールを見てほしいとスバラジは考えています。
スバラジにとって、シンガポールで大人気のレストラン「カジャリーナ・カレー」は懐かしい思い出。ある野生生物保護運動に携わっていた時には、この店でエネルギーを補給していました。「カジャリーナのロティ・プラタ(南インドの平パン)は最高です。ローワー・ピアース保護運動中の我々の行きつけでした」と、スバラジは熱っぽく語ります。
「サザン・リッジーズは私の造語です。ツアーを企画したいと思っていたのでね」と、この10kmに及ぶハイキングコース兼野鳥観察スポットについてスバラジは語っています。また、シンガポール国立大学から出発し、テロック・ブランガ、マウント・フェーバーを通って、ハーバーフロント・センターをゴールにするコースを、提案として挙げてくれました。
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