世界トップクラスの庭園都市というシンガポールの地位を受けて、多くのホテルが、敷地内の植木を増やすだけにとどまらない多数のサステナブルな対策を取り入れています。太陽エネルギーを動力源とする緑豊かな庭園を擁するホテルに滞在することも、もう夢ではありません。少なくないホテルが、かつての平凡な空間から、人の眼も環境も喜ぶ熱帯のワンダーランドに姿を変えているからです。

パークロイヤル・オン・ピッカリング

パークロイヤル・オン・ピッカリングは、にぎやかなセントラルビジネス地区にある静謐なオアシスです。街を歩き回る長い一日を終えた後は、特筆すべき「ウェルネス専用フロア」にある長さ300メートルの園路沿いを散歩しましょう。小さな滝の音やハーブガーデンの香が心を癒やしてくれます。オーキッドクラブスイートのインフィニティバスタブは、花崗岩の再生複合材製。リサイクル用ごみ箱と自動調光式照明を全室に備えています。6階、10階、14階の客室をリクエストしましょう。目覚めると窓の外にゼロエネルギーの美しいスカイガーデンが広がっています。このホテルには、太陽熱発電システム、雨水活用、エネルギー使用と水使用の最小化といった環境に配慮した特徴も満載です。
Chinatownの中心までは徒歩数分。スリ・マリアマン寺院やティアン・ホッケン寺院,にお参りしましょう。チャイナタウン・コンプレックスやフードセンターで、昔ながらのストリート・マーケットで小物を買ったり、いろいろ並ぶおいしい屋台料理を味わったりすることもできます。チャイナタウンでは、毎日店頭のウィンドウの奥で店員がバクア(バーベキューポークジャーキー)をつくっている「リム・チー・グァン」,や、シンガポール一古い茶葉店「白新春茶荘」など、地元の人気ショップをぜひチェックしてみましょう。
客室料金1泊S$290~
パークロイヤル・オン・ピッカリング 3 Upper Pickering Street, Singapore 058289 +65 6809 8888
オアシア・ホテル・ダウンタウン

オアシア・ホテル・ダウンタウンが遠くから見分けられるのは、緑の蔓植物が赤いアルミ製メッシュのホテル外観を取り巻いて伸びているから。近隣のオフィスビルのよく磨かれた窓と、とても対照的です。ロビーの四方すべての壁と21階の壁を取り外し、自然通風を安定させているので、共有エリアに空調は必要ありません。全館で銅や木といった自然物を大量に使用しており、エクササイズや瞑想のための緑の芝生まであります。環境保護をもうひと頑張りしようと思うなら、客室のシーツとタイルを毎日交換しないという選択肢があります。
徒歩10分の場所にあるオープンエアのフードセンター「ラォパサ」には、チキンライスやホッケン・プロウン・ミー、サテー(串焼き肉)といった多彩なローカルフードがそろっています。もっと高級志向で現地を体験したいときに向かう先は、「ザ・ココナッツ・クラブ」、「ワンタン」、「センズ・ヌードル・バー」。職人技を聞かせた2種類の地元料理「ナシレマ(ココナッツミルクで炊いたライスに様々なサイドディッシュを添えた料理)」と「ワンタンミー(ワンタンののった麺料理)」を味わえます。夜になったら、シンガポール風にアレンジしたカクテルが飲める「ナツメグ&クローブ」で乾杯しましょう。
客室料金1泊S$250~
オアシア・ホテル・ダウンタウン 100 Peck Seah Street, Singapore 079333 +65 6881 8888
シロソ・ビーチ・リゾート・セントーサ

自然の音が心を癒やしてくれるシロソ・ビーチ・リゾート。このリゾートの敷地面積のうち、建物が占める割合はわずか28%。しかも、プールやレストラン、レセプションの待合エリアといった主な共有エリアはオープンエアで、自然光と風通しを最大限に活かしています。客室も同様です。ルーフガーデンスイートには、オープンエアのプライベートルーフトップとジャクージ付きのヴィラを完備しています。リゾートの敷地の自然地形と原生の木々を守るよう心がけているので、通路は、リゾートの立つ丘の勾配に沿っています。
シロソ・ビーチの透明な海に飛び込むもよし、ユニバーサル・スタジオ・シンガポールやシー・アクアリウム、アドベンチャー・コーブ・ウォーターパークなど一日過ごせる家族向けアトラクションがたくさんあるリゾート・ワールド・セントーサにお子様を連れて行くのもおすすめです。子連れ旅行ならタンジョン・ビーチ・クラブ でカバナを予約して、砂上のバー兼ビーチクラブでのんびりした一日を過ごしましょう。リゾート・ワールド・セントーサの「キュレート」などでは、食事を存分に楽しめます。ほかに、島の反対側にあるセントーサ・コーブのキーサイドアイルにも、飲食店がいくつもそろっています。
客室料金1泊S$190(税金・サービス料別)~
シロソ・ビーチ・リゾート 51 Imbiah Walk Sentosa, Singapore 099538 +65 6722 3333
クラウン・プラザ・チャンギエアポート

シンガポール・チャンギ空港ターミナル3にスカイトレインと連絡通路で直接つながっているクラウン・プラザ・チャンギエアポートは、短期出張旅行者やトランジットの待ち時間が長い旅行者におあつらえ向き。ホテルが取り組んでいる多数の環境保護慣行の一つとして、客室と公共トイレの水消費量削減を目的とした流水制御を導入しています。また、使用済みの固形石鹸の消毒とリサイクルを行って新しい固形石鹸をつくり、地域の恵まれない人々に配布することによって、無駄を削減しています。リネンも恵まれないコミュニティに寄付して、転用・販売できるようにしています。
シンガポール・チャンギ空港には、施設や人目に付かない探検スポットがたくさんあります。おすすめはターミナル1と3の公共エリアにある、シンガポールの名所の版画を作れるコーナー。4階分の高さがある滑り台「ザ・スライド@T3」は、若者や気持ちの若い大人向きです。MRTの東西線 やダウンタウン線、エアポートシャトルで街にも接続しています。
客室料金1泊S$294~
クラウン・プラザ・チャンギエアポート 75 Airport Boulevard (Terminal 3), #01-01, Changi Airport Singapore Singapore 819664 +65 6823 5300
JWマリオット・ホテル・シンガポール・サウスビーチ

客室数634の高級ホテルでもユニークさ指折りの環境保全の一つが、3.5ヘクタールの開発地をつなぐ微気候用のキャノピーです。このキャノピーが雨水を貯留し、太陽エネルギーを電気に変換。下にいるゲストのための自然換気シェルターにもなっています。広い窓は、客室への自然採光を実現し、一日の大部分で人工照明の必要性を下げています。日没後も電気消費量を減らすために、客室にはLED夜間照明を備えています。
ホテルの向かいにあるサンテック・シティでは、有名な「富の噴水」を撮るシャッターチャンスを逃さないこと。徒歩わずか12分の場所にあるナショナル・ギャラリー・シンガポールやアジア文明博物館をハシゴすることもできます。ビクトリア・シアターで現地の舞台を観劇するなら、チケットを予約しましょう。運がよければエスプラネード・シアター・オン・ザ・ベイで無料パフォーマンスを見ることができます。
客室料金1泊S$362~
JWマリオット・ホテル・シンガポール・サウスビーチ 30 Beach Road, Singapore 189763 +65 6818 1888