シンガポール経済の主要な原動力である製造業はGDPの21%に寄与し、人口の12%超に対し、雇用を提供しています。5 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックをよそに経済拠点であり続ける製造セクターは、年間を通して7%超の成長を遂げ、2020年下半期の成長率は前年比10%に達しました6。
ロボット、人工知能、3Dプリント、スマートセンサー、IoTによる製造セクターでの変革が続いていることも、その理由の一つです。この「インダストリー4.0」として知られる先進製造への移行により、市場は年成長率16.9%で急成長を遂げ、2024年までにUS$1566億の規模に達する見込みです7。
こうしたテクノロジーが製造業に浸透するスピードは、新しいテクノロジーの開発や導入、ベストプラクティスや最新トレンドへの迅速な対応などによってビジネスを変革する際にも不可欠です。ビジネス変革の実現において、インダストリー4.0のソートリーダーが集い、未来型の工場が軒を連ね、先進製造の最新テクノロジーが開発・活用される場所に拠点を置くことが、イベント主催者や企業には重要です。
STマイクロエレクトロニクス社、マイクロン社、メルク社といった巨大製造業企業の優れたスマートファクトリー、製造センターから成る盛んな先進製造のエコシステムをもとに、シンガポールは、業界のプロフェッショナルが学び、つながり、成長する活気ある場を創出します。
2014年から2018年の間、先進製造イニシアチブへの支援投資額はS$5億8に上りました。また、企業の新テクノロジー導入を支援するために、スマートインダストリー準備指標(Smart Industry Readiness Index: SIRI)が策定されました。
相前後して市場も拡大しています。現在、イルミナ社のシンガポール製造施設では、マイクロアレイの世界需要の95%を、世界のコアシーケンス消耗品の85%を生産しています。9 東南アジアの施設全体に新しい先進製造技術を導入することを目的に、ダイソン社もシンガポールにS$5億7800の研究開発施設を設置しました10。
小さい国土ながらも、シンガポールの半導体産業は、世界の生産高のうち20%を占めています11。医療技術、海運、航空宇宙などの産業も、シンガポールにある2,700社超の精密工学企業の製品やサービスを頼っています12。
この活況を支えているのは、シンガポール国内企業と多国籍企業による盛んな連携だけではありません。その事例として、ジュロン・イノベーション地区には、先進製造拠点としての高等教育機関、研究開発センター、技術提供業者、未来型の工場が集まっています。また、チャンギにあるプラネットスパーク・イノベーション・センターは、ハードウェア技術のスタートアップや中小企業の育成のために特別に整備されたセンターです13。
企業には、相互の専門知識を活用して共同でのイノベーションを起こせるというメリットがあります。イベント主催者は、先進技術によって競争上の優位を後押しする方法を熱心に考えるオーディエンスに出会えることはもちろん、ソリューション開発事例や他社が追随できる事例も入手できます。
ケーススタディを体感できる小規模な企業実習ツアーや、技術を活用した参加者の3Dスマートファクトリー見学もご検討いただけます14。最先端の先進製造技術を体験する参加者にとって、特別な経験や煌めくアイデアと会話は、その後の糧になっていきます。
テクノロジーやソリューションを提供する企業や大手製造業企業がシンガポールに進出しているということは、シンガポールでイベントを主催する側にとっては、これらの企業のリーダーたちとの接点を持てるということでもあります。彼らは開発中の最新テクノロジーはもちろん、イノベーションを推進する方法についても知見を備えています。
デジタル工場、都市のデジタル化、産業ロボット工学、オートメーション、ビッグデータ分析、拡張現実などの主要業界に根ざすイベントには大きな需要があります。これまでにも、このセクターのAIやロボット活用を紹介する展示会が開催されてきました。また、デジタル化の目標達成を目指して企業が導入に成功した背景に関しては、シーメンス社などの企業がイベントで実演などを行っています15。
さらに、付加製造技術などをテーマにしたコンファレンスの開催実績もあり、業界のリーダーが集結し、ニューノーマルの視点から先進製造を推進する方法について話し合ってきました。
セクターにおける最新開発事例を紹介するマーケットプレイスであれ、ベストプラクティスやソリューションに関するコンファレンスであれ、シンガポールに寄せられている関心は高く、パネリスト、スピーカーや出展者の選択肢も豊富であることを、イベントを主催する皆様にお約束いたします。
先進製造関連の国際イベントの開催実績が豊富なシンガポールは、主催者の皆様をサポートするための専門知識と経験を十分に身につけています。以下は、最近のイベントにおける一部の様子です。
実用的な先進製造ソリューションを紹介するイベント。製造業のプロフェッショナルについて理解を深め、着想を得ることができるほか、技術導入のさまざまな段階にある企業が先進製造への変革工程に着手、拡大、維持する際の支援を行います。
National Additive Manufacturing Innovation Cluster(NAMIC)主催、ITAPが協賛。材料イノベーションの最新開発、3Dプリント連続生産に与える影響について取り組むサミット。付加製造技術のリーダーたちが持続可能性、産業用・民生用アプリケーションに関する最新開発について考察を行うには理想的な場です。
電子機器製造・設計のサプライチェーン全体をまとめるグローバル業界団体SEMIが主催する業界カンファレンス。ビジネスリーダーや技術エキスパートが集まり、半導体製造の連携、センシング、予測における最新の進歩について話し合います。
2 https://www.weforum.org/reports/how-to-end-a-decade-of-lost-productivity-growth
3 https://file.go.gov.sg/rie-2025-handbook.pdf/
4 https://file.go.gov.sg/rie-2025-handbook.pdf/
8 https://isca.org.sg/media/3224/singapore-budget-2013_at-a-glance.pdf
10 https://www.edb.gov.sg/en/business-insights/insights/singapore-a-leading-manufacturing-hub.html
11 https://www.trade.gov/market-intelligence/singapore-manufacturing
12 https://www.trade.gov/market-intelligence/singapore-manufacturing
15 https://new.siemens.com/sg/en/company/fairs-events/itap.html