概要
イノベーションと研究開発の強豪国
フォーチュン500社の平均寿命は50年から15年へと激減しています。競争力を維持するには研究開発(R&D)やイノベーションがカギであり、アジアがこの両道のキードライバーとなることは確かです。
プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー社が行った「2015年グローバル・イノベーション調査」で、アジアは、企業の研究開発費が最も多い地域として欧米を抜いて浮上しました。

イノベーションへの献身
シンガポールはイノベーションの限界を押し上げ、イノベーション拠点としての地位を確固たるものにし、世界初の「スマートネーション」になるという大志を実現しようとしています。また、私たちの世界を再考し、再定義すべく、イノベーションと起業家精神が生み出す強いエコシステムを成長させようとしています。国際経営開発研究所(International Institute for Management Development: IMD)が近頃行った「2015年世界人材レポート」によると、シンガポールは、「投資や人材開発」、「優れた人材を引き寄せる魅力」、「レディネス(準備)」といった要素に基づくランキングで、シンガポールは世界の有力国の中で第8位に輝きました。
また、当分野の世界で最も優秀なソートリーダーを引き寄せる能力でも上位国と競っています。シンガポールは、産業リーダーを集めて世界的なアイデアについて話し合い、変革を引き起こし、新しい概念の模索を促すために、多くの研究、イノベーション、技術会議を開催してきました。コーネル大学、欧州経営大学院(INSEAD)、世界知的所有権機関が共同で行う年次調査「2016年グローバル・イノベーション・インデックス」で、シンガポールはアジア第1位でした。アジアの玄関口として、シンガポールは、地域や世界各地の暮らしを変える革新的なソリューションの創出を目指すには非常に魅力的なロケーションにあります。

柱としての研究開発
シンガポール科学技術研究庁のフュージョノポリスやバイオポリス、国立研究財団の先端研究・技術企業キャンパスであるCREATE(Campus for Research Excellence And Technological Enterprise)、クリーンテックパーク、チュアス・バイオメディカル・パーク、サイエンス・パークでは、ヒューレット・パッカード、富士通、BASF、三井化学、日東電工などの一流企業との1,000件を超える調査コラボレーションが行われています。
未来経済委員会の2017年レポートでは、産業を問わずソリューションおよびビジネスモデルにおけるデジタル技術(特にデータ分析とサイバーセキュリティ)の革新と導入の重要性が概説されています。このレポートでは、デジタル成熟度とネットワーク即応性に関してシンガポールが養わなければならないリーダーシップに注目していました。
イノベーションビジネスイベント:成長の機会

ビジネスイベントの最新展望
コンパス社による「2015年スタートアップ・エコシステム・ランキング」のレポートでは、シンガポールは、世界第10位のスタートアップ・エコシステムに選ばれています。また、シンガポールが開催した技術周辺のベストプラクティスに関するソートリーダーシップイベント、新興技術の紹介、企業の再発明やイノベーションに関するフォーラムの数は、ますます増えています。「Smart Nation Innovations Week」( InnovFest unboundを含む)、「Echelon Asia Summit」、MITテクノロジーレビューによる「EmTech Asia」など、起業家精神およびイノベーションに関するビジネスイベントは、シンガポールで新興の技術や企業を対象に定期的に開催されている数多くの業界マッチングプラットフォームやマーケットプレイスの一つです。2016年に初開催された「Singapore Week of Innovation & TeCHnology (SWITCH)」は、コンセプトウィークを設けてイノベーションと企業のエコシステムに各種官民セクターパートナーを集約し、この業界を際立たせるためのシンガポール初のプラットフォームでした。
機会
アジアで最も革新的な国、シンガポールでは、意欲を刺激する環境と創造力に富むリーダー、これまでにない新しいコンテンツ、多種多様な業界のアイデアを結び付けるイベント主催者をご用意しています。変革を引き起こし、探究や冒険を促し、起業家精神を養う貿易コンファレンスに対しては、ことに強い関心をもっています。技術面では、新しい研究分野のイベントに対する需要も高まっています。新しい研究分野の例としては、ウェアラブル技術やビッグデータ、さらには、デジタルにもソーシャルにもつながっている次世代企業が、クラウドソーシングやクラウドファンディングなどの新しいビジネスコンセプトをどう活用できるかなどが挙げられます。
ご存知でしたか?
- シンガポールで行われた研究開発により、毎年、世界中で1,500~2,000件の特許が申請されています1。
- シンガポールは、2011~2015年の間に、研究、イノベーション、企業活動の継続的支援にUS$120億を投じました2。
- さらにUS$142億を、研究開発戦略「リサーチ・イノベーション・エンタープライズ(RIE)2020」を通して、国内の研究開発能力、企業イノベーション、起業家精神の促進に投じました3。
1http://www.asiaone.com/print/News/Latest%2BNews/Singapore/Story/A1Story20120814-365221.html
2https://www.nrf.gov.sg/rie2020/
3https://www.nrf.gov.sg/rie2020/