植民地時代に貿易港として栄えた昔から、世界を代表する大都市としてのアイデンティティを獲得した現代まで、シンガポールは常に逸品の宝庫でした。

オーダーメイドブティック、世界に誇るショッピングモール、素晴らしいクリエイターたちとの出会いが、シンガポールを旅する一人ひとりにとって記憶に残るショッピング体験を約束します。

デザイン・オーチャード・シンガポールの店で化粧品を見て過ごす3人の女性

ショッピングモールで過ごすひととき

シンガポールでのショッピングが初めてという人は、当初の予定よりも長い時間がかかることを覚悟しておく必要があるかもしれません。

素晴らしい雰囲気の空間に、心躍るアクティビティが満載のシンガポールのショッピングモール。ただのショッピング天国ではない、それ自体が「行きたくなる場所」です。

デジタルグッズのショッピングの合間にフナンの巨大なクライミングウォールに挑戦。マリーナ・ベイ・サンズでは、ラグジュアリーブランドでのショッピングの気分転換に「サンパン」(平底の木造船)でのクルーズが楽しめます。ジュエル・チャンギのキャノピー・パークで子供たちと元気に遊んで過ごす午後のひとときもおすすめです。

マリーナ・ベイ・サンズの内観
ジュエル・チャンギのキャノピー・パーク

シンガポールの雰囲気をワードローブにプラス

シンガポールでのショッピングの楽しみは、世界的な有名ブランドばかりではありません。職人やアトリエ、デザイナーが情熱的な活動を展開している街、シンガポール。バインド・アーティサンのオーダーメイドの手帳やSBTGのパンク風シューズなど、素敵なものが次々と誕生しています。

イン・グッド・カンパニーのクラシックな服、アイジェクの独創性に満ちたレディースファッション、ビヨンド・ザ・ヴァインズのエレガントなドレスなどは、シンガポール生まれの素晴らしい逸品のほんの一部にすぎません。こうした店舗はシンガポール島の至るところにあります。ローカルなショッピングを楽しむチャンスを見逃さないように、いつでもしっかりとアンテナを張っておきましょう。

バインド・アーティサンの店舗正面
イン・グッド・カンパニーで商品を見て歩く2人の買い物客

賑やかに盛り上がるオーチャード・ロードは必見

ハイストリートファッションを買いたい人も、高級品を奮発したい人も、絶対に外せないのがオーチャード・ロードです。

シンガポールでも最も有名なショッピングエリアには、世界一流のショッピングモールやラグジュアリーブランドが軒を連ねています。マンダリン・ギャラリー、IONオーチャード、パラゴンには、ラグジュアリーブランドやグローバルブランドが目白押し。また、ファー・イースト・プラザなどのショッピングモールにはストリートファッションが満載です。

シンガポールの職人たちの手による作品を見つけたいなら、タングスデザイン・オーチャードに立ち寄りましょう。デザイン・オーチャードには、シンガポールでも特に人気の高い60以上のデザイナーやブランドのアイテムが並んでいます。蘭の香りのフレグランス、ファッションセンスあふれるスポーツウェア、アジア風の服など、多彩な逸品が揃っています。

年末にシンガポールに行く予定なら、クリスマス・オン・ア・グレート・ストリートの開催に合わせて家族旅行の計画を立てましょう。毎年恒例のこのイベントでは、オーチャード・ロードがきらめくイルミネーションやライブパフォーマンス、美しい装飾で満たされた祝祭のワンダーランドに様変わりします。

背景にタングスが映るオーチャード・ロードの画像
クリスマス・オン・ア・グレート・ストリート開催中のオーチャードで祝祭ムードを満喫

文化地区で隠れたお宝探し

シンガポールでは、隠れた秘宝を発見するのにララ・クロフトやインディ・ジョーンズのような大冒険は必要ありません。歴史地区を歩けば、皆がうらやましがるようなお宝を発掘できるはずです。

プラナカン*の「ケバヤ」(マレーや中国のモチーフを取り入れた伝統的なブラウスドレス)は、ジョー・チャット/カトンで。チャイナタウンでは、美しいチョンサムなど、素敵なアイテムとめぐり会えます。

マレー系の歴史地区カンポン・グラムには、儀式用の「クリス」(独特の波打った刃をもつ短剣)や、職人の技が光るレザーグッズなど、伝統的な品々から現代の作品まで、幅広いお宝を取り揃えた店がたくさんあります。

リトル・インディアにあるリトル・インディア・アーケードもおすすめです。この巨大なお店には、サリーやシルクから宝飾品、昔ながらのスイーツまで、ありとあらゆるものが揃っています。

*「プラナカン」はインドネシア/マレー語で「地元生まれ」を意味する言葉で、一般的には中国系とマレー/インドネシア系の婚姻による子孫のことを指します。

ジョー・チャット/カトンで誂えたプラナカンのケバヤを身につけた女性
カンポン・グラムでランプシェードを買う友達連れ

地元のショッピングスポットやモールを探索
リトル・インディアにあるムスタファ・センターの内観

シンガポールの活気あるショッピングシーンを体験するベストな方法の一つは、本物の地元っ子が訪れるローカルなお店に行くこと。

タンピニス1ジェム®︎、ウェストゲートといった郊外型ショッピングモールでは、ユニクロやH&M、ドン・ドン・ドンキなど、幅広い小売店やファッション、ライフスタイルのショップが揃っています。また、ムスタファ・センターは地元の人たちが夜遅くに訪れる人気の大型ショッピングセンターで、デジタルグッズから食料品まで、あらゆるものを扱っています。ここでアドバイス。スーツケースをここで購入して、お土産からお菓子までさまざまなものを詰め込んでしまうのもおすすめです。


自分でつくる、カスタマイズする

個性を表現するためのベストな方法は、自分だけのオリジナルアイテムをつくること。

あなたの心をくすぐるのは、どんな手づくり品でしょうか。自分の趣味や興味のおもむくままに、ブラス・ライオン・ディスティラリーでジンの蒸留に挑戦したり、アトリエ・ロッジでレザーグッズづくりにトライしたりしましょう。こうしたワークショップで職人技への審美眼を磨けば、あなたの内なる職人魂に火がつくかもしれません。

自分らしいスタイルを伝えるのに、ゼロからものづくりをする必要はありません。ローカルな地元のショップでも、グローバルなショップでも、購入した商品をさまざまなかたちでカスタマイズするサービスを提供しています。例えばストーン・フォー・ゴールドでは財布にエンボス加工を施すことができます。また、ジュエル・チャンギのナイキ・デュプレックスではスニーカーをカスタマイズできます。


シンガポールのお土産
ティオン・バルにあるブックス・アクチュアリーの入口

素晴らしい職人や情熱あふれるクリエイターが活躍する都市、シンガポール。彼らのおかげで、シンガポールでは地元でつくられた素敵なお土産にたくさん巡り会うことができるのです。

帰国してからもシンガポール気分が味わえるお土産をお探しですか? それなら、帰りの飛行機に乗る前に地元ブランドのショップを訪ねてみましょう。おしゃれ好きの人なら、美しいジュエリー作品を取り揃えたキャリーKがおすすめです。美食好きなら、シンガポールらしい工夫を凝らしたスイーツが揃うフォッサ・チョコレートに立ち寄ってみてください。

シンガポールの活気あふれるアートや文化に恋をしたなら、ブックス・アクチュアリーハッグス・エピグラム・コーヒー・ブックショップといった書店を訪れて、シンガポールの優れた詩人や小説家の作品をじっくり選んでみましょう。