概要
アジア観光産業成長への道
訪問客到着数、ホテル客室利用率、観光投資の伸び、出張旅行費用が、過去10年の間にアジア全域で上昇。同地域が国際市場成長曲線のトップを占めています。アジア人旅行者は、2020年までに世界の観光支出の少なくとも半分を占める見込みです。将来の成長見込みに、すべての目が注がれています。
この爆発的成長の中心にシンガポールがいるのは、飛行機で7時間の範囲内に世界の人口の半数がいるという位置ゆえです。シンガポールは、また、世界経済フォーラムによるアジアで最も競争力の高い観光・航空拠点にランクされています。旅行業はシンガポールの戦略的重要性を認識しており、さまざまな多国籍企業(MNC)、中小企業(SME)、新規事業がシンガポールをホームと称しています。

地域拠点としてのシンガポール
インターコンチネンタル ホテルズ グループ、ヒルトン・ワールドワイド、Carlson Rezidorをはじめとする10大国際ホテルグループのうち半数が、地域本社をシンガポールに構えています。シンガポールの魅力的なビジネス環境や企業家への投資もまた、トリップアドバイザーや楽天トラベル、スカイスキャナーといったアジア進出に乗り気な旅行テクノロジー企業の安定したエコシステムの維持に一役買っています。
旅行ビジネスイベント:成長の機会

ビジネスイベントの最新展望
シンガポールの旅行企業の活気あるエコスステムと地域へのアクセスは、観光産業イベントを成功させる優れた足がかりです。シンガポールで10月に定期開催される「ITBアジア」には、110カ国を超える国々から参加者が訪れます。母体の展示会である「ITB Berlin」には、2016年に187カ国から参加者が集まりました。旅行・観光産業のさまざまなセグメントを対象とする貿易コンファレンスも、シンガポールで勢いを増しています。「Web In Travel」(WIT)には、毎年、アジアの旅行の流通、マーケティング、テクノロジーセクターの業界専門家が集まっています。その一方で、7月に開催される「Singapore MICE Forum」は、国内外MICE企業が集まるプラットフォームです。12月になると、旅行、ホスピタリティ、テクノロジー、小売、ファイン・ダイニングの各セグメントの影響力をもつステークホルダーがに集まり、人口動態や社会が未曾有の変化を遂げる時代に富裕層旅行産業が直面する今後の発展、トレンド、課題について話し合います。
機会
アジアの競争が激しい旅行産業は、画期的な観光コンセプトやビジネス機会を示したり、利用したりする機会を模索しています。旅行産業が拡大し、将来に備えるにつれ、アトラクション、クルーズ、ゲームなどのセクター向けのイベント、多岐にわたる観光投資分野、体験の開発、旅行マーケティング、能力育成が特に問題となってきています。
ご存知でしたか?
- アジア地域の旅行需要は、2016年から2020年までに5億3800万人から6億5700万人へと年4.6%成長する見込みです。また、外国人到着数は2020年までに73%を超えると予測されています1。
- 旅行の受注総額がUS$1370億(S$1861億)に及ぶアジアは、2018年までに世界最大のデジタル旅行市場になります2。
1https://www.pata.org/travel-demand-for-asia-pacific-to-grow-by-4-6-each-year-until-2020/
2http://www.travelweekly-asia.com/Travel-News/Travel-Technology/Reunite-and-reimagine