1日目:懐かしいものと新しいもの

1 ティオン・バル

「ティオン・バルが大好きなのは、新しい世界と古い世界が混ざりあっている場所だから」とジャハンは語ります。ティオン・バルの魅力を満喫するツアーは、ティオン・バル・マーケット&フードセンターからスタート。2階で朝食をとったら、1階の生鮮食品売り場をのぞいてみましょう。

様々なカフェやアートギャラリーDegiosArtを通り過ぎて、ストリートの反対側の端に来ると、95年前に建てられたチ ティアン ゴン寺院(Qi Tian Gong Temple)があります。ここは仏教の猿の神様を祀ったシンガポール初の寺院です。世界中から信者が訪れ、線香をあげ、祈りを捧げています。

この地区をさらに南西に進むと、ニューエイジのヒップスターが集まるエリアに出ます。彼らと一緒にキュレーテッド・レコーズ(Curated Records)ストレンジレッツ(Strangelets)といった地元の店で、古いレコードや手作りの骨董品などの掘り出し物を探しましょう。ジャハンによると、「ティオン・バルは高級化され過ぎていないヒップなエリア」だそうです。

2 ナショナル・ギャラリー・シンガポール

午後の残りは、ナショナル・ギャラリー・シンガポールで世界の出会いから生まれるアートを堪能しましょう。「ナショナル・ギャラリーの建築やスペースがぼくを惹きつけるのは、それが古いものと新しいもの、東洋と西洋のミックスだから」とジャハン。かつて最高裁判所とシティホールだったナショナル・ギャラリー・シンガポールは、公共の美術館として、世界最大のシンガポールと東南アジアのアートコレクションを所蔵しています。
 

3 クラーク・キー

夜になったら、ジャハンのように飲みに行って、クラーク・キーで人間観察を楽しみましょう。この活気あふれるナイトライフの中心地には、シンガポールで最も有名なクラブ、ズーク(Zouk)など、様々なライブミュージック・バーやクラブがあります。ズークは2006年、2007年、2010年にDJマガジンの世界のクラブ・トップ100で10位にランクされています。その評判は、シンガポールがナイトライフシーンで世界の注目を集めるのに一役買いました。

2016年12月にクラーク・キーに移転したこのナイトライフの老舗にはジャハンの多くの思い出があります。「ズークには大きな影響を受けました―ぼくはズークの音楽とチラシに影響されて育ったんです。新しいズークは、ぼくたちが過去からインスピレーションを得ながら、未来に向けて進めることを思い出させてくれます」。

2日目:インスピレーションに満ちた自然

4 ブキ・ティマ

あなたもジャハンのように、1日のスタートに朝1杯のコーヒーが欠かせないなら、コピ(伝統的な地元のコーヒー)を朝の早いブキ・ティマ・マーケットでどうぞ。「コーヒーを1日に8杯くらい飲まないといられない」というジャハン。旅に出るときにはパックになった地元のコーヒーをたくさん持って行くそうです。

「(ブキ・ティマ・マーケットの)コーヒーは濃くて、よりシオック(shiok)(最高に美味しいという意味のシンガポールの口語表現)なんだ。」 食事は、シンガポールの朝食の定番カヤ(ココナツと卵から作られた伝統的なジャム)トーストと固ゆで卵。これでハイキングも軽くこなせます。

5 マクリッチ・ネイチャートレイル&貯水池公園

自然もジャハンのインスピレーションの元で、彼は定期的にマクリッチ貯水池公園に出かけます。水上で涼みながら豊かな緑を楽しんだり、手入れの行き届いたトレイルでハイキングをしたりします。

「シンガポールは緑が豊かです」。ジャハンはその中にいることが彼のアート制作にどのように役立っているかを説明します。「自分の作品を制作中は他のアート作品を見ないようにしています。無意識のうちに他の人のコンセプトを吸収したくないからです」。

6 シンガポール植物園

さらに緑を求めて、シンガポールのユネスコ世界遺産、シンガポール植物園へ。市内中心部の高級エリアに位置する庭園公園は、シンガポールの自然保護の取り組みの好例です。土地の狭いシンガポールですが、こうした努力によって「ガーデンシティ」というニックネームを獲得しています。

ここには、60,000以上の蘭のある国立蘭園など、様々な種類の庭園があります。「旅を通じて、多くの国で都会に緑がなくなっていることに気づきました」と、ジャハン。「シンガポールには自然のままの緑がたくさん残されています。そしてそれが見過ごされているのです」。